イーニド

20091130

握る

「河原へ行って、石を探すといいよ。自分の手に馴染むものが必ずあるはずだから。お金をかけなくても、側に置いておける石というのは見付かるよ。石にはきっと何かが宿っている。少なくとも、握っているうちに何かが宿るものだと思うんだ。店に売っているパワーストーンに限らずね、自然にあるものにも必ずあるはずだから」


日本画の講師はおおよそこんな話をしてくれた
私は今日、それとは全く関係がない人から石をもらった
河原の石のようなものに猫のペイントが施してある
握ってみると、丁度、手のひらの、足で言うところの土踏まずの辺りに、カーブがぴったりと張り付く
きっとそのうち馴染んでくれるだろう

河原で探そうが、人から貰おうが、自ら購入した装飾品だろうが、石というものは、石の方から手にする相手を選んでいるのではないかというキチガイじみた考えを持っている
矢鱈に手にするものではない気がする
来てくれるのを、又は、馴染むものが見付かるのを、待つのが正しい気がする

石を握っていたら、誰かの手を握りたくなった
だけど、それは、私に馴染むものだろうか
握り返されるのを望むでもなく、安全毛布のように、握っていられたら、安心できるだろうか

少なくとも、この石は、安心出来る仲間になってくれそうだ